カーオーディオ取付作業レポート < カーオーディオブログ

ドアが完成したのでツィーターマウントを作っていきます。バーチ材をカットして貼り合わせて形を整えていきます。


ワゴンRィーターマウント作製

ワゴンRツィーターマウント作製中

ワゴンRツィーターマウント


ここまでは簡単だったのですが、Aピラーへ取り付けしようとするとAピラーが湾曲していてぴったり合わさないといけません。パテを盛って成形して合わせました。左右の角度が中々合わせにくいです。仕上げはAピラーに近い色のエクセーヌにて仕上げにしました。


ワゴンRツィーターマウントAピラーへの加工

ワゴンRツィーターマウントAピラーへの加工

ワゴンRツィーターAピラーへ取付

ワゴンRツィーターAピラーへ取付配線

ワゴンRツィーターAピラーへ取付完成

ツィーターで最近このような取り付けが多いのですが、マウントを一体にした加工もできます。しかし、一体の形でツィーターを埋め込み型でくぼんだ形状ではツィーターの音が広がらず、定在波がおこりやすくなります。

スピーカーというのは、本来ならこのような壁づけは理想ではありません。その理由としてホームオーディオでもスピーカーを壁に近づきすぎると定在波が発生してバランスの悪い音になってしまいます。つまり、スピーカーというのは周りには何も無いほうがスピーカーの音が自然に広がっていくのです。これをイメージすると池に石をぽちゃりと投げ込むと波紋が奇麗に広がっていきますよね、そこに何か邪魔をする物があったりするとその波紋の奇麗な形がくずれてしまうのと同じなのです。

カーオーディオでも壁づけよりも中に浮くことができれば理想ですが、それは無理です。車である以上、最低限の視界確保も必要ですからこのような取り付けになるのです。ツィーターがAピラーに奥に埋め込むのは見た目が良いかもしれませんが、本当はショップの仕上げを楽にするために考えられた方法です。あなたは見た目を選ぶほうなのか音を選ぶ方なのか考えて見てほしいと思います。この写真のように少しでも外に出ているだけでずいぶんと音が違うのです。ダイヤトーンのスピーカーDS-G50のツイーターマウントにフランジをわざとつけているのもこれと同じ理由なのです。もしかしたら、あなたのツィーターの取り付け方で音を損しているのかもしれません。

時間にも限りがあるので作業は続行します。次はメインユニットとHELIX、PP-50DSPを取り付けします。新型ワゴンRの助手席にはエネチャージのユニットらしきものがあるのでヘリックスのDSPは運転席シート下に設置しました。コンパクトなのでスペースには余裕があります。PP-50DSPにはパソコンで調整するオプチカルUSBインターフェイスも一緒につけておきました。音質の調整をオリジナルで調整する為です。


ワゴンRヘリックスDSP取付

電源線はバッテリーより直取りです。同時にエナジーボックスのグリーンもつけました。軽自動車の場合、グリーンでも十分な効果を発揮します。


ワゴンRヘリックスDSP取付電源配線

バッテリーへの補助線を配線するとさらにエナジーボックスがバッテリーの活性化をしました。少しわかりにくいかもしれませんが、オシロスコープ画面で大きな振幅の後に細かい振幅が長くひいいているのがわかると思います。このようになってこそエナジーボックスの効果が発揮しているのです。音をよくしたいとかで意味のないアーシングを行った場合もこの振幅波形が壊れてしまいます。


エナジーボックスオシロスコープ波形

メインユニットの配線とDEH-p970の取り付けです。ヘリックスのPP-50DSPとDEHP970とコネクターで接続しました。小物ケース裏からUSBケーブルを出しておきました。


ワゴンRワゴンRヘリックスDSP取付配線

ワゴンRへCDプレーヤー取付

取り付け作業は一様、これで終わりですが各部分をチェックし、音だし、エージングを行いました。遠いところへ引き渡して音が狂ってくるのを防ぐためにエージングは3日ほど行いました。

簡単にセットしてみて特性をチェックしてみましたこの時点ではクロスオーバーの決定はできていません。およそ、どんな感じなんだろうと適当に感で合わせたところです。ミッドバスは630Hzに定在波の谷間があって、TAか何か問題があってイコライザーを操作してみても変化しません。どこかで設定が間違っているようです。


ワゴンR音質調整中特性

P-50DSPの調整画面です。630Hz、500Hzがマックスでも特性が変化していませんでした。このイコライザーの使い方は間違っています。実験的に操作しているのでこれが正解とは言えません。


ワゴンR音質調整中の特性、ヘリックスDSPアンプ

位相が狂っていることがわかりミッドバスだけにしてTAが間違いか確認したところ、数値の入れすぎにより干渉していたので修正してイコライザーが動かして変化できるように設定しなおしました。ツィーターとのクロスも合わせて特性づくりをやってみました。


ワゴンR音質調整中特性

いつもならこの程度でも十分に思えましたので実際の音楽を再生してみました。あらかじめお客様から送ってもらったUSBに入った音楽を聴くと聞くに堪えないぐらいうるさいのです。設定に問題点が見つからず悩んでしまいました。一番大変だと思ったのがUSBに入った音楽はポップスだったりロック調だったり演歌だったりしていろんなジャンルをまんべんにこなす音づくりが非常に難しい事でした。USBを中心に音づくりしなければなりません。

まる1日かけてなんとか調整して納得できる音になったと思っていました。大変な物を引き受けてしまったと一瞬感じました。

車を渡す19日、今日になってもう一回チェックしてみようと聞きなれた自分のUSBメモリで聞くと自分の車と比べてもなんとなくにごりを感じて、これでは渡せないと危機を感じました。土壇場になって焦りが生じましたが、いつも行っている冷静な判断と自分なりのセオリー道理に調整をしてみました。すると、何かを解きほぐしたように鮮度の高い音が出始めました。

調整の時に何かおかしいと思いながらまる1日聞いていた自分が方向を見失っていたのかもしれません。そこで欲をだして調べて変更してみることにしました。思い切ってツィーターだけをムーンドルフのコンデンサーに交換してパッシブにしてみようと思ったのです。なぜならばイートンのPOW-172はツィーターだけにしかクロスオーバーの部品が付属でついておらず、ミッドバスはフルレンジだからです。しかもツィーターは-6dbでクロスポイントも高い設定がされています。コンデンサーは測定すると2.5マイクロファラッドだけです。アッテネーターもありません。という事はこのスピーカーの情報量を上げるにはアクティブであまり無理をしないでストレートに慣らしたほうがこのPOW-172が生き生きとなってくれるはずと思ったのです。

ここからが調整の勝負どころでした。引き取りの時間が迫る中、素直になるようにセットし直ししなければなりません。タイムアライメントは出来限り少なめにセットし、ツィーターに合わせてミッドバスのクロスポイントを合わせてクロス付近にフラットになるようにセットしました。TAを微調整して立体感を狙いました。そして、1dbステップ刻みの細かい調整でイコライザーで補正を行うと先ほどの特性よりかなりなめらかな特性となり、音楽の視聴もしてみると見違えるぐらいクリアーで生き生きとしたサウンドに変化しました。ここまでできれば安心。やっと引き渡す事ができます。引き取りの積車の人にちょっとだけ待ってもらってチェックして引き渡しすることができました。

けど、はたしてお客様がどのくらい満足していただけるかが心配です。自信はありますがやっぱり直に引き渡しするのではないので問題があったときは熊本まで行くぐらいの覚悟は必要だと感じています。お客さんから連絡を待ってまた、報告したいと思います。

今回の仕事は九州熊本から仕事をさせて頂いたお客様へ感謝を申し上げると共に、今後のサポートもしていきたいと思っております。新型ワゴンRのカーオーディオ取り付け作業はこれで一様、終了です。


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