カーオーディオ取付作業レポート < カーオーディオブログ

遠く三重県から来てくれました日産エクストレールにお乗りのお客様からの依頼で、モレルのスピーカーDotech 65P-ActiveとイートンMA-150.4アンプ取り付けしましたのでレポートします。

最初にメールにてご相談があり、一度、来店してお話する事にしました。当店へ来た時はひどい音でロックフォードのスピーカーとパイオニアDEH-P930で鳴らしていたのですが、パッシブネットワーク接続やツィーター取り付けで位相の間違い、ドアのデッドニングやスピーカー取付ミスなどで本当に音は悪く、DEH-P930のタイムアライメントやイコライザーを使えば使うほど音が悪くなっていく不思議な現状でした。

下の写真はツィーターの取り付けですが、ツィーターが同士がガラスセンターに向かい合っています。取り付けたショップにオーナー様が「どうしてこのように付けたのか?」とショップに聞くと「これが一番いいから」と答えたそうです。ツィーターをこちらに向けてほしいと頼んだそうですが、とんでもない間違いに気づかないこのショップに私は怒りを感じました。付け直してほしいと言うとお金がかかると言われ、あきれ返ったそうです。取り付けの見た目が少しきれいなら何をしてもいいと思ってでもいるのでしょうか。



ツィーターが向かい合うオーディオスピーカーなんてありえないです。これが正論ならすべてのホームオーディオのスピーカーは向かい合っていなければなら無い事になります。人の耳は高音に対して方向感や移動間を感じやすい特性があります。だから、高音が出てくる向きは非常に大事なのに方向を無視した取り付けでは音は良くなるばかりです。ツィーターの向きが左右、きっちり合っていないとタイムアライメントやアンプのゲイン、イコライザーの左右レベル調整しても高音の音はは動きにくいのです。

向かい合わせでツィーターを取り付けしてしまうと位相は合わず、ツィーターの特性もまったく無視されて正しい高音の特性はガタ落ちとなります。よく雑誌などで、Aピーラーに向かい合わせでつけているツィーターの写真を見かけますが、これも同様で間違った取り付けである事がおわかりだと思います。

さて、モレルを取り付けるのでドアをまくってみました。



バッフルはMDFでにきれいに塗装されていてよくできているなーと感じましたが、見た目だけなので音がどうなのかは考えていないでしょう。それにドアとの隙間も何も処理されていませんでした。インナー取り付けでシール材の貼った跡がありませんから、室内へ入ってくる音はドア内にもれた状態でした。忘れてしまったのか知識のなさは素人なみと見受けます。

ドア内部をまくるとデッドニンングはレアルシルトで全面にたくさん貼ってありました。下の写真はレアルシルトを一部は剥がした写真です。きっちり貼ってあるように見えますが付きが悪く浮いていたりしていた場所も多々ありました。これではデッドニングの役目を果たしていませんね。



音を聞くとクソぐらい低音がでていませんでしたし、妙に聞き疲れする音ばかりが気になりました。レアルシルトは貼りすぎると、とんでもないほど音は悪くなりますので注意が必要です。適材適所な使い方ならまだマシですが全面べったり貼ってはダメです。勝手な思い込みかもしれませんが、レアルシルトは建材であってオーディオ向きではないと私は思っています。手はアルミシートで切れるし、曲面に貼るとすぐにアルミの部分がはがれて浮いてしまうのでろくな材料でないと思う。

さて、ここからが本番。ここからどう直していくのか検討してみました。ドア真ん中部分のレアルシルトは剥がし、上部と、下部の一部は残す事にしました。

やり直したのが下の写真です。V-MAXとアコースティックポリパネルにてデッドニング処理しました。又、サービスホールを塞いであるプラスチックパネルもしっかりデッドニング処理しました。




スピーカーバッフル作りです。今回はアウター加工にしてほしいとの話がありましたのでアウターバッフルを作製します。インナーバッフルを人工大理石でベースバッフルを作り、バーチ材でスペーサーとしてインナーバッフルを作りました。




ドアパネルのスピーカー位置から穴を開けてみて仮につけてみると純正位置から穴の位置がずれていましたので拡大してアウターバッフルを作りました。(多分純正スピーカーも位置が合っていないと思われます。)板の淵はパテを盛って整形して作りました。




スピーカーグリルはMAXIMOのもので、Dotech付属のグリルは使いませんでした。これはオーナー様からこんな風にしてほしいとあらかじめ写真で連絡頂いていたのでイメージ道理にしたかった為です。

ツィーターはいつものようにバーチ材を重ね合わして削ってツィーターマウントを作りました。




マウントの仕上げは、Aピラーに出来るだけ合った色のエクセーヌを貼って取り付けしました。角度は15度ですがオーナ様のシートポジションに合わせたセティングとしました。



アンプの配線ですが一度CDプレヤーのDEH-P930を取り外し、電源リレーを組んでバッテリーからの直電源とRCA、リモート線などを配線しました。RCAはこだわってナノテックのG.S.#201nano3(5985円/m)とプラグはフルテックのFP-110Gゴールドプラグをコンビにしました。



アンプは助手席シート下に取り付けしました。



この後バッテリーも古川Flagship Class FB9000に交換しました。パナソニックのカオスより音が良いです。やさしい音なら新コウベ、タイトな音ならボッシュシルバー、ガッツある音ならオプティマと一般的に言われているようです。バッテリー選びも音作りの大切な要素の一つです。簡単にオシロで測ってアースの強化も行いました。

システム機材の取り付けは一様、完了です。

ひととうり間違いがないかチェックして音だししてみると何もしないでもなんとつながりの良い感じの音が聴こえてきました。

調整は数時間追い込んでやります。長くなりましたので次回に!。

お知らせ

30日から7日まで取りつけの空きがでました。9日からはスズキスイフトが入ります。

調整だけやデッドニングだけなど比較的時間のかからない作業ならお受けできます。ちょっと相談してみたいなどありましたらご連絡ください。

デモ機でお借りしているファスのアンプRE22は、まだ試聴できますので遊びにきてください。エナジーボックスも好評です。


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